メディアアワード新人賞受賞者のお悩みを、「ひつじ」さんによるサイト診断の結果とともにお届けします。今回は、ページビュー数(PV)を増やす方法を知りたい「帰国子女ラボ」さんからのご相談です。

※メディアアワード 2020上期 結果発表ページはこちら

こんにちは! ご相談いただきありがとうございます。

コンテンツは「海外駐在者の子供向け」にとてもよくつくられていると思います。吹き出しの使い方もすごく上手で読みやすいですし、読者さんに見つけてもらえれば、しっかりと読み込んでもらえるコンテンツになっていると思います。

いまの課題としては「どうやってページビュー数(PV)を増やしていくか?」「安定的に収益化していくにはどうすればいいか?」ですね。この課題について一緒に考えさせていただこうと思います。

ターゲットをあと1段階絞ってみる

収益性の高いブログにしていくうえでの提案になりますが、もう1段階だけターゲットを絞ってみてはいかがでしょう?

いまは、以下のようなターゲットたちに向けた記事が配置されていますが、

・駐在前の子供や親御さん
・駐在中に通信教育を受けたい人
・高校受験を控えた帰国子女
・駐在後の再就職をしたい人

など、いろいろなペルソナがひしめき合っていて、誰に特化したブログなのかが、わからない状態になっていると思います。(帰国子女はユーザー層が大きくないからいろいろ書きたいという気持ちもわかります)。

いろいろな記事を書くこと自体は問題ありませんが、「その中でも特に、誰向けに記事を書いているのか」をハッキリさせてあげないと十分に突き刺さらないし、差別化も効きにくいという問題はあります。

そこで、誰か特定の属性のひとに向けた記事を中心としたサイトに再構成していくのはどうでしょうか?

1.帰国後の英語力維持と定着に課題を感じている中高生
2.帰国したけれど、日本の教育についていけない帰国子女(の親御さん)
3.これから子供を海外留学させるうえで不安を抱えている親御さん
4.帰国子女としての英語力を生かした働き方を模索している大学生

など、具体的な悩みを持っているターゲットに特化してコンテンツをつくっていくのもいいと思います。

また、それによってメインで推していく商品も変わります。1を選んでいたら英会話スクールがメイン案件になるでしょうし、2を選んだら受験教材がメイン案件になりそうです。自分がどの商品を推したいのかも考えつつ、どこに特化していくのかを考えてみてください。

誰に向けてコンテンツをつくっていくのかという方向性を固めてあげると、ページビュー数(PV)も成約数も伸びやすいサイトに仕上がっていくと思います。

メインターゲットの決め方

ターゲット設定について補足させていただくと、メインターゲットの決め方のポイントとしては以下のようなものがあります。

1.自分が手助けできる人をターゲットにする
2.売りたい商材から逆算してターゲットを決める
3.ユーザー層の多いターゲットを狙う

「自分が情報発信でお手伝いがしやすい人」をメインターゲットにするのがベストです。

「帰国子女ラボ」さんは「帰国子女2人を育てた成功例」にあたりますし、昔に初めて海外駐在して苦労した経験もあるので、その当時の自分(ペルソナ)が欲しがるような情報をもっと載せていってもいいかもしれません。

・学費はどうやって工面するの?
・日本の教育についてくにはどうすればいい?
・帰国後に英語力を保持させてあげる工夫は?
・海外での中学高校受験ってどうやって乗り越える?

などなど、これからの人にとって欲しい情報ってたくさんあると思います。

過去の自分が乗り越えてきた悩みがあると思いますが、ここの体験をもとにしたコンテンツをもっと全面に出してもいいのではないでしょうか? いまはアフィリエイト記事の割合が大きいので、ファンを育てる観点からも、純粋にお悩み解決のための記事がもっと欲しいです。

そのうえで「いま推したいアフィリエイト商材は、どのターゲットを狙うと1番獲得がしやすいのか?」「ターゲット層の多い場所はどこか?」という観点からメインのターゲットを決めるのもいいでしょう。

結局のところ商品の決済権を持っているのは親御さんなので、私なら「子供が帰国子女で、それにまつわる悩みを抱えている親御さん」、もしくは「自分の子をこれから帰国子女にすることを考えている親御さん」をメインターゲットにしてコンテンツをつくって、情報発信と収益化のバランスを取るかなと思います。

そういったいろいろな判断材料をもとにメインをどこにするかぜひ決めてみてください! それが決まったら、トップページなどをメインターゲットの心に刺さるよう特化させていくといいと思います。

SEO以外からの流入について

SEOだけでなくSNSからも流入を狙いたいということですが「ターゲット属性がどんなメディアを使っているか」をしっかり見極めながら行ってみた方がいいかもしれません。

もしかするとTwitterよりもInstagramやYouTubeといった場所にターゲットは可処分時間を割いているかもしれませんし、このあたりの調査をしてから参入するといいでしょう。実際にターゲット層となる人と会ってみて、普段どんなSNSを使っているのか聞いてみる機会が取れるとベストです。

SNS集客でのポイントなどに関しては、同じく新人賞受賞者の「神楽坂マチコさんのブログ相談」の相談記事に書いていますので、そちらをご参考にしていただければと思います。

ほかにはちょっと違うアプローチですが、自分でコミュニティをつくって、そこでファンの輪を少しずつ広げていくという戦略もいいかもしれません。

目標が月20万円を継続的に得たいということなので、オンラインサロンのようなコミュニティを軸にして展開するといった形も相性がよさそうです。ターゲット層が少ないのであれば、ファンを大切にしてLTVを高くしていく戦略も相性がいいですからね。

「どうやって1人の顧客から継続的にお金をいただけるか?」「1人の顧客からどう広げてもらうか」もしっかり考えて、SEO以外からの集客や収益化に取り組んでみられるといいでしょう。

まとめ

現状、さまざまなコンテンツが混在していて「帰国子女雑記ブログ」のようになってしまっています。でもブログとしてはとてもよいと思いますし「一つだけに絞って発信しないといけない!」というわけではないです。

ただ、目標にしている「月額報酬金額20万円を、継続的に獲得できるコンテンツをつくっていきたい」のであれば、だれがメインターゲットなのかをはっきりさせておいたほうが、集客も収益化もスムーズになるといえるでしょう。ですので、だれになにを伝えたいのかを見つめ直す時間をつくってみるとよいと思いました。

コンテンツをつくるポイントとしては、過去にご自身が困られたことを思い返しながら「当時の自分にこれを教えて欲しかった!」という情報をまとめてみると刺さるコンテンツになりやすいでしょう。

この度はご相談をいただきありがとうございました!