転職領域のアフィリエイトで活躍している「moto」さんに、「本業と副業を両立させるコツ」について執筆いただきました。今回は、本業と副業を両立させるなかでの「収益最大化のポイント」や「ASP担当者とのやり取り」などについてお届けします。

目次

1. 本業と副業の両立「買える時間は、お金で買う」
2. 収益最大化のポイントは、案件選びと紹介方法
3. ASP担当者とのやり取り
4. まとめ

1.本業と副業の両立「お金で買える時間は、お金で買う」

前回の記事「副業年収4,000万を稼ぐまで」でもお伝えしたとおり、私はいま、ベンチャー企業で営業部長をやりながら、ブログ「転職アンテナ」(外部リンク)の運営も続けています。つまり、本業であるサラリーマンと副業であるアフィリエイトを両立させています。よく「本業との両立は大丈夫なんですか?」と質問されますが、いまのところ問題なく過ごせています。

私が勤めている会社は、副業OKです。お金を稼ぐことが好きな社員で構成されていて、約3割が個人会社を立ち上げたり、個人事業主をしたりしています。社内全体に「稼ぐことが正義!」という空気があり、就業時間中に副業をしてもとがめられることはありません。

なので、本業のアポでも副業のアポでも、普通に平日のスケジュールに入れています。割合にすると、本業7割、副業3割くらいです。ほかの会社より副業しやすい環境ではありますが、平日で割ける時間には限界があるので「時間の効率化」には力を入れています。

私は本業でも副業でもプライベートでも、「お金で買える時間は、お金で買う」ことをモットーにしています。たとえば、就業時間中に副業したいときには、以下のように「時間を作りだすこと」を意識しています。

(1)本業で移動するときには、タクシーを使って(もちろん自腹)、車の中でブログを書く
(2)1日中外回りのときには、会社にいちいち戻らず、自分の個人会社で借りているオフィスを拠点にする

また、「時間の使い方」だけでなく「時間における稼ぎ」も重視しています。たとえば、3時間かけて書いたブログの収益が100円だった場合、時給換算すると「約33円」です。のちに「稼ぎ続けてくれるコンテンツ」になればいいですが、Googleのアルゴリズムアップデート(SEO順位の変動)など、自分の力ではどうにもならない不可抗力な要素がある以上、長い目で収益を考えることは難しい部分があります。なので、私は「“短期における収益を考える”ことが大切」だと考えています。

とくにサラリーマンの場合、副業で「かける時間を短く」かつ「収益を最大化すること」を意識しないと、稼げない状態が続いてしまいます。これは私個人の見解ですが、ダラダラと時間をかけて質の低いアウトプットをだすよりも、一球入魂で、短時間で質の高いアウトプットをだすほうが効率的だと思います。「コンテンツの質」が高ければ、そのコンテンツ自体が人を集めてくれるからです。

個人でやる副業は、基本的に自分のアウトプットしかお金になりません。まずは本業でインプットを増やして、そのインプットを「短時間でわかりやすいパッケージにしてだす」という力を身につけていくことがおすすめです。短時間で質の高いアウトプットをだす訓練は、Twitterでの発信など身近なことから取り組むといいでしょう。

2.収益最大化のポイントは、案件選びと紹介方法

「本業と副業を両立させるコツ」についてお話ししました。ここでは、副業であるブログ運営で収益を増やしていくためのポイントについてお伝えします。

ブログ運営で収益を伸ばすには「自分が最も得意とするテーマかつ、最も報酬単価が高い案件」を選ぶのが鉄則です。そのうえで以下2点が大事だと思っています。

(1)案件選び
(2)紹介方法

案件選びでは、下記3つを満たすものがいいでしょう。

  1. 実際に自分が困った経験を解決してくれた案件(サービスや商品)を選ぶ
  2. 自分にとっては当たり前だが、世間的には知られていない知識を紹介できる案件
  3. 人に話したとき「役に立った」「もっと知りたい」と言われた案件

全てのビジネスにおいて共通なこととして、「誰かの“ありがとう”がもらえるもの」「誰かから感謝されるもの」はお金につながります。「“誰かの困りごと”を解決すること」が価値になり、その価値がお金に変わります。

私自身、転職の際に情報不足で困った経験があります。なので、転職中の方がほしい情報はよくわかります。くわえて、私はリクルートにも在籍していたことがあるので、そのときの知見も活かせる「転職案件」を選びました。いま、ブログ「転職アンテナ」(外部リンク)では、「転職案件」を通じて「お困りごとの解決」することで収益を得ています。

次に、紹介方法ですが、下記2つをおさえましょう。

  1. 誰にでもわかりやすい文章にする
  2. 自分の言葉で書く

収益の高いブログはいずれも、情報の本質を整理して、読者にわかりやすく伝えています。これはかなり個人的な見解ですが、相手がどんな人であっても、相手と同じ目線に立ってわかりやすく伝えられる人は、年収が高い傾向にあると思います。一方、稼げない人ほど、自分目線の情報ばかり発信しています。

とくにブログは、不特定多数への情報配信となるため、「どんな人にも伝わる“わかりやすさ”」がとても重要です。これだけ情報があふれている世の中なので、安易に借り物の言葉で紹介するのではなく、自分の経験を、自分が感じたままの言葉で紹介することが差別化につながります。「オリジナルな文章」には、なによりも価値があります。「誰にでもわかりやすい文章を、自分の言葉で書く」ことをぜひ実践してみてください。

3.ASP担当者とのやり取り

最後に、「ASP担当者とのやり取り」についてお伝えします。ある程度の収益があるブログやサイトであれば、どこかしらのASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)とおつきあいがあるかと思います(※)。たとえば、私はバリューコマースの担当者から連絡をいただいたことをきっかけに、以来やり取りをしています。

※高い収益をだしていたり、特定キーワードで上位表示されていたり場合、ASP担当者から連絡がある場合があります。ASP担当者は、戦略立てや、特別単価(通常のアフィリエイト報酬より高い報酬額のこと)の適用などをすることで、より収益をだすためのバックアップを行います。

ASPとのコミュニケーションは収益を増やすうえでとても重要です。私がASP担当者とやり取りするうえで大切にしているポイントは下記の3つです。

(1)売上目標を共有する
(2)意思や意図を明確に伝える
(3)スケジュールをきちんと引く

上記の中でも、収益を伸ばすために大切なのは「売上目標を共有すること」だと思っています。私は月間の売上目標を立て、担当者に共有しています。「どうすればこの目標にいくか?」「この目標を達成するために必要なことはなにか?」をお互いに洗いだし、ToDoのタスクとして落とし込み、スケジュールを引いたうえで取り組んでいます。

こうしたコミュニケーションのなかで「この案件が伸びているから特別単価の交渉をしてください」「この案件は注文を獲得するのが難しいです。ほかのLP(ランディングページ)はありませんか?」など、稼ぐうえで必要な意思や意図も明確に伝えるようにしています。

ここに齟齬(そご)が生まれたり、お互いの目標が食い違ってしまったりすると、気持ちのいい取引はできないですし、売上も伸び悩んでしまいます。お互いのゴールをすり合わせて、その目標に対して必要なことをやっていく姿勢を持つことが、ASP担当者とやり取りするうえで重要だと思っています。

4.まとめ

「本業と副業を両立させるコツ」から、「収益最大化のポイント」「ASP担当者とのやり取り」までをお話ししました。くわえてお伝えしたいのは、副業は収入を増やすだけでなく、「自己ブランディングにもなる」ということです。

副業をすると、いろいろな出会いがあったり、本業では得られない経験を得られたりします。社外で得た信頼や経験は、お金に変えられない資産だといえるでしょう。ステップアップのための転職にも役立つはずです。副業は、「お金を稼ぐ手段」と「自己資産」という2つの面で捉えるのがいいと思います。

本業と副業の両立をうまく進めるためには、「誰かの役に立つ」ことを意識しながら取り組むことが必須です。サラリーマンもそうですが、副業も「自分だけ儲かればいい」という思想でいる限り、あまり大きくは稼げません。自分の経験を生かして、「“誰かの困りごと”を解決すること」が価値になり、その価値がお金に変わるということをぜひおさえたうえで、ブログ運営に取り組んでみてくださいね。

プロフィール moto

32歳5社目のジョブホッパー。本業では年収1,250万円、副業のブログでは年収4,000万円の収入を得ています。

運営ブログ「転職アンテナ」(外部リンク)では、実際に自分が転職活動をする中で得た知見や情報を発信することで読者を増やしています。また、ブログに限らずTwitter(外部リンク)でも転職や副業について発信をしており、フォロワー数は4.6万人になりました(2019年4月時点)。